普段の食事
Table setting
料理の先生をしていると、普段はどんな食事を作っているのかと、興味を持たれることがあります。
結婚前に実家に住んでいた頃は、毎日の食事は母が作ってくれて、私は作りたいものがある時だけ、はりきってお料理していました。
それは常に、料理を趣味的に楽しみながら作ることができるので、恵まれた境遇でした。
でも、主婦となった今は、作りたい、作りたくないに関わらず、毎日食事を用意することになります。この、毎日というのが主婦のつらいところ。
作ってみたいお料理がある日は、楽しみながらできますが、やりたくない日ももちろんあります。だから、うちの食事は、その日の私のやる気次第で、ごちそうになったり、超シンプルになったり、メリハリがきいています。
ただ、どんな時でもテーブルセッティングだけはきちんとするようにしています。セッティングというほどのものでもありませんが、だいたいいつも、板を敷いて、お箸とお箸置き(またはフォークとナイフ)、取り皿、コップなどを並べておきます。(最近はここまでが子供達の仕事になってます。)
ランチョンマットやテーブルクロスは、洗濯が大変なので普段は使わず、写真のように、木の板を敷きます。
この板が一枚あるだけで、超シンプルなありあわせごはんでも、きちんとした食事に見えてくるので不思議です。だから、お昼に私がひとりでちょっとした食事をする時や、朝ご飯を大急ぎで食べる時でも、必ず使っています。
この板は、見た目だけでなく、実用的にも優れています。
遅く帰ってきた家族の一人分の食事を全部のせて、お店のように持ち運べるので、一度にさっと出せたり片付けたりできます。
また、何人かで一緒に食事した後は、全員分の板をキッチンに並べるスペースはないので、テーブルで一枚の板の上に、皆の食器を重ねてのせ、お盆代わりにして下げることができます。
毎日の食事は、栄養バランスを考えてきちんと作ることは大切ですが、主婦にとって疲れず無理のない仕事にしたいもの。だから、一日30品目とか厳密に考えなくても1週間トータルで見て栄養が取れていれば、いいかなと思っています。
それから、心地よく食事ができる雰囲気作りも、大切な食事作りのひとつと考えています。
2004. 7
Back
Home
板膳 : 大館工芸社
www.magewappa.co.jp
秋田杉の木目が美しく、軽くて使いやすい。